歩いて国境越え:タイのメーサイからミャンマーのタチレクへビザラン

タイ メーサイ国境

バスでチェンライからメーサイへ

タイのビザ無し期間が終わるので、一旦ラオスかミャンマーにビザランをしに行かなければならない。

タイとラオスどちらにするか迷った。ラオスの国境街であるボケオのフェイサイは以前訪れたことがあり、そんなに大きな街ではなく、宿も中途半端に高かった。しかし、その唯一最安の宿の女の子に会いたい気もするが、今も居るのかはわからない。

そして、まだ見ぬミャンマーのタチレク という国境街に行くことにした。ミャンマー国境のメーサイまではローカルバスで39Bで行ける。

私は10時にお馴染みの食堂で豚丼を食べてバスに乗り込んだ。

ローカルバスはエアコン無しだが、風が気持ちよく、2時間ほどでメーサイに着いた。メーサイのバスターミナルからミャンマー国境まで4.6knほどあるので、ソンテウかヒッチハイクとなる。その日のローカルバスの乗車率は半分ほどで、メーサイに着く頃には二人だけになった。

交差点の店でコーラを飲み、ヒッチハイクを始めるとすぐにバイクが止まってくれ、国境の店まで行くという。

メーサイ・タチレク友好橋の橋の短さと川幅の狭さ

メーサイ・タチレク国境友好橋

タイのメーサイとミャンマーのタチレクを結ぶ国境はサーイ川に架かる友好橋を渡って国境を超えるのだが、ミャンマーの中部のシャン地方であるタチレクから、ミャンマー第二の都市マンダレーには陸路(バス)で行けないことになっている。

タチレクのあるミャンマーシャン州北部では少数民族武装組織とミャンマー国軍が紛争していて、幹線道路には地雷なども埋まっているらしく、トレッキングをしていたバックパッカー(旅行者)が地雷を踏んで負傷したり死亡している。

一部の地区だけだろうが、外務省のホームページで「渡航しないでください」と警告している。

タチレクは昔からタイに滞在している旅行者がタイのビザ無し期間を延長するための「ビザラン」を行う町として栄えていて、タチレクの町ではミャンマーチャットよりもタイバーツのほうが流通していて、物価も少し高いような気がした。

ミャンマータチレクのスタンプ

タイ側の街メーサイの国境の街はすでにミャンマーのようにゴチャゴチャしていて小さなイミグレーションのビルに入っていくと、中国人が並んでいた。何も聞かれずに何も調べられずにスタンプを押してもらい、小さな川を越えてミャンマー側のイミグレのオフィスに入った。

ミャンマー側では、スタンプを押してもらい、何と検疫で何か記入させられた。ここでもコロナウィルスの影響があるようだ。

その他は何もチェックされずにミャンマーのタチレク に入ることができた。

旅行者には閉ざされた町タチレク

まずはタイバーツも残り少ないので両替、いやタバコを買う。商店でミャンマーお馴染みのタバコ、ゴールデンを20Bで購入。

銀行を見つけたのでATM手数料をチェックすると6500チャット約500円だった。しかしこの街では誰もがタイバーツを使っていて、ミャンマーチャットで支払うよりタイバーツで支払う方が安いのだ。結局、20万チャット(約15000円)引き落としてすぐにタイバーツに両替した。タイのATM手数料220Bより若干安いようだ。

キャンプできるような場所を探すのが大変で、そんなパワーが無かった。タバコやバイアグラを売り歩くおじさんに安い宿がないか聞くと、案内してくれた。

SAN DAR LIN HOTEL

そこは300Bでホットシャワー、Wi-Fi、個室、ダブルベットの部屋であり、ミャンマーにしては安いと思うが、タイの金銭感覚なのでよくわからなくなっている。何はともあれ久々の個室でゆっくりできる。

部屋に荷物を置いて、早速市場の方へ歩いてみた。屋台で20Bの麺を食べてみた。小麦の麺にソースを絡めたもので、モヤシやナッツや砂糖をトッピングして混ぜる。意外と味は薄くて、持ち帰り用の丼だったのでそのまま歩きながら食べた。

外国産タバコや、インド製バイアグラ、娼婦の斡旋などで寄ってくるミャンマー人に、マリファナは有るかと尋ねると、神妙な顔になり、コソコソとしだした。ちょっと待てと言われた。どうやらモノをゲットしに行ったようだ。

しばらくすると透明の袋に入った緑色の草を10gほどだろうか、見せてくれた。匂いを嗅いでみるが何もしない。その中はリーフばかりであり、乾燥してバラバラしているのが見てわかる。タバコの先に試しの量を詰め替えて吸ってみるが、何も変化はない。そう彼らに告げると、「ちょっと待て、友達を呼ぶ」と言うので待った。

すると、サングラスをしてキャップを被ったミャンマーの中でも更に色黒なブルースが似合いそうなオジさんがバイクでやってきた。オジさんは英語が堪能でスモーカーらしい。若いビジネスマンの彼らはオジさんに私を託して去っていった。

オジさんは、「いい奴持ってくるから、カフェで待ってろ」と言って、カフェまで連れていってくれたので、カフェでネスカフェ10Bを飲みながら待った。

暫くしてオジさんが登場し、暫く話をして彼にコーヒーをご馳走した。オジさんは人気のない、ビールの空き瓶やタバコの吸い殻や、ピザの空箱が捨ててある、いかにも的なスタジオのセットの様な場所に腰を下ろし、ジョイントを巻いてくれた。

結構な量のリーフをタバコの葉と混ぜて、ミャンマーお馴染みの葉巻に詰め替えた。そして、全てをゆっくりと吸い終えたが、一向に効果が現れない。

オジさんはゆる~く、「どうする?要るなら半分で300で良いが、買っても買わなくてもお前の自由だ」と商売の話をした。

そこで私は一つまみを貰い、「夜に自分で吸ってみて決める、オジさんはどこに行けば会える?」と、聞きその場を後にした。

市場を一周して、ミャンマーの特産があまり無いのに気付く。それは当然で、外国人の観光客にまだ一度も遭遇してないのだ。という事は、この街もコートーン と同じでミャンマー人かタイ人、中国人が観光客なのだろう。山岳民族の衣装とか織物や刺繍ものはミャンマー人は買わないのだろう。

ミャンマー特産と言えば、タナカ。初めてタナカの木とスリコギをセットで売ってるのを見た。あとはお香や石鹸が特産のようだ。

色々あると疲れるものだ。宿に戻り、汗で気持ち悪い体を我慢しながら一眠りした。

そして、晩飯に外に出た。近所に高そうでは無い食堂を見つけたが、イスはプラスチックなものの、テーブルがしっかりとしていた。というのも、ミャンマーではイスが低いほど、持ち運びに便利で、攻撃的な営業が可能でその分コストを抑えることができる屋台なので安いが、店舗のある店は少し高めなのだった。

それでも、やっとシャンカオスエに出会えたのだ。40Bなら少し高めだがタイと同じと思えばと注文した。

麺はトラディショナルな米の麺で、手打ちのように幅がまばらなのだ。勿論本場を味わうならそのトラディショナル麺だろう。

写真で見たのと同じものが出てきてびっくりした。高菜の漬物と、ライム、各種調味料、熱いジャスミン茶。透明のスープに丸めて入れられた米の麺は韓国の冷麺を思い出した。赤い脂がスープにほんの少し浮いていて美しい。麺の上には豚のトマト味ミンチ煮込みが乗せられてそれも美しい。暗かったので写真は無い。スープをまず飲んでみる。鼻があまり効かないのでよくわからないが美味しい。そしてピーナッツの粉をかけて、揚げた唐辛子を少々、それを混ぜて混ぜて食べる。ん、これは坦々麺だ。という事だった。

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