朝食をウィンと食べ、表に出るとクララが二階のバルコニーから呼んでいた。そこに行くと、ビデオ通話で男と話しながら寝そべって筋トレしている。「なんてスポーティーでアメリカンでダサいのだ」と感じてしまった。声はデカイし体育会系過ぎて、瞑想好きな大人しい私とは合わない。
彼女はその日にチェックアウトし、バスでインド国境へ向かった。別れを言う暇もなく。
その日、宿のスタッフからベッドを変わるように言われた。何でも17人の団体がくるからだと言う。団体客のためにベッドを変われなんて初めてだった。「変わりたくない、割引してくれるのか?」と聞くと「すでに割り引いてある」と言われた。この宿はオーナーが中国人であり、客への気遣いは皆無だ。部屋の掃除はしないし、トイレも汚い。そして一階の靴置き場が超臭い。欧米人のバックパッカーは蒸れたスニーカーを天日で干すべきだ。
案の定、その夜、3階から2階に移って南京虫にやられた。デカいので写真に撮り、殺すのが嫌だったので捕まえた。クレームを言うつもりだったが、面倒になった。
Leave a Comment