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カッティエン国立公園は、ホーチミンから北に約１４０kmの場所にあり、７２０平方キロメートルに及ぶ面積の熱帯森林だ。公園内には、クジャクなど４００種類以上の鳥類や様々な種類の猿、クロコダイル、サイ、トラも生息している。
カッティエン国立公園へのアクセスは、
ホーチミンのバスターミナル
Ben Xe Mien Dong
08-899-1607
292 Dinh Bo Linh St. Word,26 Dist.Binh Thanh. Ho Chi Minh
http://www.benxemiendong.com.vn
からローカルバスで100,000VND約500円。17:00最終。所要時間、約5時間。バスは国立公園入り口のボート乗り場が終点。
ぼく達が泊まった宿はボート乗り場から約500m手前。
国立公園入場料と、ボート往復料金で40,000VND約200円。ボートは夕方5時が最終。
ドンナイ川を渡ると宿泊施設やレストラン、貸し自転車がある。レストランの予算は60,000VNDほど。貸し自転車は1時間15000VND約80円で保証金が200,000VND必要。
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ぼく達は川の手前の入場券購入場所がわからずに素通りしようとした所を呼び止められて、二人分のボート往復券と入園券８万ドンを支払い、ガツガツしたバナナやミネラルウォーター売りを振り切って車両運搬用の渡し舟に乗った。「バナナ！！バナナ！！ウォーター！？」と叫ばずに何も言わなければ、物色する気になって買う気になるのに、購買意欲を失わせるのは、商売競争しているからだろう。公園内には果物は売っておらず。買っておけばよかったと後悔した。
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ぼく達は案内所でベトナム語の地図をもらい、歩いて川沿いに進んだ。が、1kmほど歩いて反対から歩いてくるカメラマンのベトナム人に「この先は12kmほど先に村があるだけだ」と言われて意気消沈。エントランスまで帰って自転車を借りることにした。汗びっしょりになってエントランスまで戻ると、貸自転車は全部貸し出し中とのこと。しょうがないので隣のレストランで何か食べることにした。公園に来る観光客はベトナム人が多く、カップルや家族連れ、白人のカップルなど、日本人や韓国人は全くいない。間もなくして注文していた空芯菜炒めと、ライスが運ばれてきた。氷が入ったグラスに注がれたコカコーラが五臓六腑に染み渡る。空芯菜はシャキシャキ感が少なくてイマイチだった。１時間後、何台かの自転車が帰ってきて選べるほどに数が揃った。ぼくは迷ったが、ペダルとクランクがガタつくMTBを選んだ。チェーンが緩んでいるようで、シフトチェンジするとガチャン！とギアがずれる。ペダルに力を入れるとガチャンとギアがずれる。フロント３段なのに２段しか変速できない。リア６段だが４段しか変速できない。ブレーキシューが常にリムに当たっているので、重い。など、全然整備されていないのに有料で貸し出しています。それでも借りる人がいるからでしょう。ちなみに自分の自転車はボートに載せることはできないようです。もちろんオートバイもダメです。２台あったMTBはどちらも同じような症状で、婦人用自転車は調子が良いものの、サドルが低くて乗り辛かったし、変速ギアがないので悩んだが、MTBを借りることにした。彼女は婦人用を借りた。
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風を切って平坦な舗装路を勢い良く走り出したぼく達の道は、間もなくして舗装路がなくなり、赤土か砂利道が続くようになった。家族連れや子供は舗装路がなくなるところで引き返して１時間分の料金を払うのだろう。しかしそれではその辺の田舎道をサイクリングするのと変わらない。エクスプロラーがモットーのぼく達は限界まで突き進み、１２km先の村に目標を定めた。カッティエン国立公園の名所は大きな壁のようになった樹木の根が代表的だが、後でわかったことだが、それは川沿いではなく内部の方に行くとあるらしい。内部の方にはクロコダイルが生息する池などがあり、ホテルのオーナーがお勧めしていた１５ドルのツアーはその池まで行くらしい。ツアーが好きだったら、ローカルバスではなく、ツーリストバスでここまで来ていただろう。
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樹高が高く、見たこともない熱帯の植物と、ネパールでよく見た密集した竹と聞いたことのない鳥の鳴き声と、時折自然のバナナの木が生えている林を抜けると、サバンナのような高原に出た。そこでMTBに乗ったドイツ人のカップルとすれ違った。彼らに道の先の状況を聞くと、「この先はずっとこんな調子だ。でもここほど道は悪くないだろう」ということだった。更に進むと、彼女が孔雀が飛び立つのを見つけた。乾燥した大地にサバンナのような赤土はラオスでも味わった。サイやトラがいても不思議ではない雰囲気だった。さらに進むと時々小さな小川が流れていて橋の上で休憩した。暑かったので川に飛び込みたかったが、ヒルやヘビなどいそうだし、川へ降りる道も無かったので諦めた。再びサバンナ、森林と続き、８kmほど走ったところでゲートがあった。ゲートの側に小屋があってハンモックに人が寝ていた。カンボジアの解放戦線を思い出したが銃は持っていなかったし、「行け」と手で合図されたのでそのまま通り抜けた。
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林道をボロボロの自転車でドンナイ川沿いに進んでいると、オートバイが数台停まっていた。どうやら川幅数メートルのベトナムコーヒー色した川で少年達が集まっていた。挨拶して近づいてみると、木陰で酒を飲んでいる者と、川に入って漁をしている者がいた。ぼくは手招きされて度数の高いショットグラスに入ったアルコールを勧められた。この暑さでアルコールは危険じゃないかと思ったが一気に飲み干した。そして小さなナマズの頭を差し出されたが食べるところがほとんど無かった。バケツには２０cmほどのナマズが２０匹ほど入っていた。ナマズ好きのぼくは触ろうとしたが、「やめろ！痛いぞ！」と言われた。どうやら毒があるようだ。川にはアルミの桶が浮いていて、自動車用のバッテリーからコードを引き、２本の竹の棒にコードを巻き付け、それを川沿いの底の奥にいるナマズを感電させて獲る漁法で、日本では禁止されている。少年が手をナマズに刺されたようで、かなり痛そうだった。彼らはぼく達に良いところを見せようと、頑張ってナマズを取って見せた。透明度ゼロの中を潜ってナマズを捕る様子をずっと見ていた。川淵にはオジギソウが沢山生えていた。
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彼らに別れを告げ、ぼく達は近くなった村を目指した。間もなくして舗装路になり、村にたどり着いた。駄菓子屋のような商店で冷たい缶ジュースを６０円ほどで買って店の中のプラスチックの椅子で飲んだ。子供達がぼく達に興味津々のようで可愛い。村の入り口ですれ違った白人のカップルが「この先のゲストハウスには土産が売っていて、池で泳げるよ」ということで、ゲストハウスを目指した。
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Ta Lai Long House
タ・ライという村のゲストハウスは、ベトナム人と結婚したと思われるイギリス人のマネージャーがいて、色々と英語で情報が聞けた。手作りだけどコテージは清潔を保たれていて、共有スペースの竹製の長椅子には可愛いファブリックのクッションが置かれていたり、トイレは土足禁止で、手洗い場におしぼりが置かれていたり、お香や花が置かれていたりと細かい配慮が嬉しい。ドミトリーまたは個室テントの二つがあり、ドミトリーの値段は朝食込みで24ドルとちょっと高めだ。彼女は空腹だったのでインスタントラーメンを注文し、ぼくはアイスコーヒーを飲んだ。
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時間はすで４時になりつつあり、ボートの最終時間を知らなかったぼく達は嫌な予感がして、急いで帰ることにした。帰りは早くて１時間で帰って来れた。途中、同じ場所で孔雀が飛び立ったり、生まれて初めて木から落ちてきたらしきヒルに血を吸われたり、自転車を彼女と交換してみると以外と婦人用の方が乗りやすかったり、色んな発見があった。
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貸し自転車を返すと、400,000VND支払った保証金から利用料金を差し引かれて100,000VNDほど帰ってきた。一人１０００円ほどの計算になる。帰りのボートに乗って帰ってきたぼく達は、町の交差点のフォー屋さんでフォーを食べて宿に帰った。
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ベトナム：カッティエンの村を散策
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