仏教寺院 文殊院(ウェンシューユァン)とその周辺
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南北朝時代(420-589年)に創建された文殊院は、成都市内北部、府河の南側に位置する仏教寺院で、四川省の仏教の中心です。もとは唐の妙園塔院で、宋代に信相寺と呼ばれましたが、「信相」というのは尼の名字で、当時の蜀王がその面影を慕い、彼女の為に寺を建立しました。
明代に戦火によって焼失され、清朝の1697年に再建された際に「文殊院」と改称されました。その後、二回にわたる増築を行い、現在のような規模になりました。文殊院は南向きに建てられており、建設面積は11600㎡、部屋は全部で190室もあります。天王殿、三大士殿、大雄殿、説法堂、蔵経楼など、どれも典型的な清代建築です。精巧な透かし彫りの飾り窓が付いています。
文殊院の収蔵物は非常に豊富で、中国の有名な歴史学者「郭沫若」はかつて「西天文物萃斯楼」の詩の中で、文殊院は仏教文物が集中しているところであると称えました。文献は1万冊以上、先宗など3人が毎朝舌を刺して取った血で書したとされる「舌血経書」、明神宗の田妃が刺繍した千仏袈裟、清の楊遇春の長女が自らの頭髪で刺繍した水月観音などがあります。唐の玄奘の頭蓋骨が特に珍しいものとされています。1942年に南京で発見された、3つの頭頂骨のうち、1つは南京に置かれ、1つは西安に送られ、残りの1つは、成都が唐僧の受戒地であったため成都に送られました。
成都の人は宗教心が深く、線香を供えに来る人々は後を絶たないようです。お昼に訪れると、肉料理や魚料理そっくりの「野菜」で作られた中国の精進料理が食べられます。引用:http://www.g-tabi.com/guide/sichuan/wenshuy.php
成都の緑茶は最高級
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レイジーボーンズホステルこと、我が家から西へ歩いて15分ほどのところにある寺院。観光客は多いが、錦里のように人でごった返していないので、ゆっくり落ち着いて観光できる。茶室が多くあり、日本の侘び寂びの雰囲気が感じられる。20元ほどで成都名物の新芽の緑茶を堪能できる。寺の周りには古本屋が市場を開いていたり、お茶屋や茶器の店舗では、茶の試飲ができる。中国作法の茶を味わいたいなら試飲をオススメする。
中国のお茶の淹れ方は日本と違って、まずガラスの急須と直径5cmほどの小さな湯飲みをお湯にくぐらせて温める。ガラスの容器に新芽の茶葉を入れ、お湯を注ぐ。10秒ほど蒸らして、網付きの濾し器を通して急須に入れる。それを湯飲みに注ぐとちょうど良い温度になっている。小さな湯飲みなので一気に飲み干し、急須の茶がなくなるまで茶が注がれる。茶葉は10秒ほどしか蒸らしていないので、苦味がなく甘くて何度も茶を出すことができる。何とも合理的で一番お茶が美味しくいただける方法だった。上海で豫園で試飲したお茶は、それはそれは不味かった。茶葉よりも上海の水の不味さが原因だと思う。成都の水はそのまま飲んでも十分美味しい。
ビンテージの中国古本漫画
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文殊院の路地にはいろんな露店が出ていて、中でも古本屋が多かった。1960年代から1970年代のものらしい中国の漫画が10元で売られていた。レトロ感が素敵で日本のその頃の漫画だととんでもない値段がつけれていることだろう。
精進料理のランチが5元で食べられる寺
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ぼくが成都で一番オススメできる場所は、パンダでもなく、大きな仏像でもない。文殊院の南にある寺で11:40から精進料理が5元で振舞われるのだ。ちょうどその時間に本堂のベンチに座っていると、尼僧がこっちへ来いと合図してくれた。尼僧について奥へ行くと、昼食を求めに来た檀家の人達が食器を取っていた。椀と箸を持って食堂に入ると、10人ほどの一般人と、10人ほどの僧侶が食事の準備をしていた。長いテーブルが向かい合わせになり、間に人が通れるスペースが空いている。一般人は年配の女性から、若い女性が多かった。僧侶も尼僧が多かった。他の人に見習ってテーブルに椀と箸を置いていると、念仏が始まり、全員合掌して祈りが始まった。僧が大きな鍋と柄杓を持って、テーブルの間を通り、順に椀にお菜を入れていく。まずは、中国の茶色い慢斗(蒸しパン)、キクラゲとキャベツの炒め物、冬瓜の炒め物、搾菜、白飯、トウモロコシのスープというメニューだった。お菜はどれも四川の味付けで、花椒がピリッと効いている。ぼくは元々精進料理が好きで、美味しさのあまり、蒸しパンとお菜をお代わりするほどだった。客は皆地味な見た目の人ばかりだったが、向かいの白いワンピースを着た化粧とつけまつ毛が目立つ若い女性が目立って見えた。百貨店で見かけそうな外見だが、貧乏なのだろうか。それとも精進料理が流行っているのか。
まだ食べている人も居る中、高僧が食事を終えるタイミングで、食事を終える祈りが始まった。ぼくはお代わりしたが食事が早い方で、丁度良いタイミングだった。写真を撮る雰囲気ではなかったので、写真がないのが残念だ。
前の日は一日中歩き回って、この日にも疲れが持ち越されたので、廉定(カンディン)へは明日行くことにした。体調は悪くないが、鼻の奥が少し痛く、クシャミがよく出ていた。エアコンをつけたまま寝たせいだろう。
成都は盆地にあるため、この時期いつも曇っていて、時には雷雨になる。湿度が高いので植物がよく育ち、高速道路の橋げたが見事にツタ植物で覆われている。放っておくと、町中緑で覆われるだろう。
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精進料理の賄いを受けたぼく達は、宿で一休みし、夕食に出かけた。
夕食はショッピングモールにある鍋屋さんで、18元の鍋とご飯を2つ注文した。その鍋料理の名前に蛙と書いてあったので、蛙の肉が入っているのだろう。間もなく登場した鍋は、辣油で赤黒く、山椒を含む色んなスパイスがバランスよく入っているようだ。野菜と肉が数十種類入っていて、ご飯のお菜にはぴったりだ
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