中国:長距離バスで成都(チェンドゥ)から康定(カンディン)へ

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Lazy Bones Hostelをチェックアウトし、12時10分の廉定(カンディン)行きバスに乗るべくバスターミナルに向かった。
廉定行きバスは成都から1時間に1本出ているらしく、予約なしでチケットを手に入れられた。カンディンまでは139元約2200円。
近くの食堂で担々麺を頬張り、急いでバスに乗り込む。
ぼく達のバックパックは20リットルほどなので、車内に持ち込み、頭の上の荷物置きにスッポリ入るとので、バスのトランクで砂まみれにならない。
今回はキャンプや自炊など全く考えていなかったので、雨合羽、ライトダウンジャケット、スニーカー、レギンス、長袖Tシャツなど衣服のみのパッキングで正解だった。
中国のユースホステルは例外はあるが、有名なところは予想以上に清潔で、ホットシャワーも完備している。
洗濯機も使えるところが多く、いつも清潔に旅行できるところが素晴らしい。

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バスは定刻に発車し、高速道路を走り、四川省の山奥へと進んでいった。
風景は九州と同じように種類は違えど山には竹が多く、農村にはトウモロコシ畑が目立った。
幾つかの街を通過し、更に進むと大きな湖横を通った。
雨季なので湖の水は黄土色に濁っていた。
山や川や湖の何もかもが日本に比べてスケールが大きいことに圧倒された。
高度が上がるにつれて岩山が多くなってくる。
赤土と白い土が混ざってくすんだピンクの岸壁が続き、見上げるほど高くえぐられた道路や、そのそびえ立つ岩山の裂け目から怒涛の如く流れ落ちる落差数百メートルもある名もなき滝がいくつもあった。おそらく雨季なので、水が噴き出しているのだろう。

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バスは当然傾斜が緩やかな川沿いを進むことになるのだが、川の流れの勢いが凄まじい。
濁った水は川幅いっぱいに増水し、飲み込まれたらまず助からない勢いの濁流となって、岩にぶつかると大きな水しぶきを立てていた。

バスの乗り心地なのだが、ここら辺の運転手は比較的に安全運転だ。
段差があるところではゆっくり段を超え、振動を与えないようにしているのが伝わる。
タイやラオスやベトナムの山を走る運転手はひどいものだった・・・
しかし、エアコンは効いているものの、9時間も大人数がバスの中にいるとゴミが増え、異臭が漂ってくる。
中国長距離バスではお約束のビニールに嘔吐する音も聞こえてくる・・・
リクライニングできるので、寝ていれば問題ない。

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ぼく達を載せたバスは何度かの休憩をとり、日が沈んだ夜の9時に廉定に到着した。
約9時間の移動となった。
足はむくみ、頭痛が少しあり、外の空気は冷たく、小雨がぱらついていた。
標高2200mの廉定(カンディン)に到着したのだ。

バスターミナルを出ると、わんさかと宿の客引きが集まってきて、中国語で何か言っているがわからない。
ツーソォツーソォと叫びながら、闇夜の血眼が恐ろしい。
ぼく達は、二人で100元約1600円と言うチベタンのおばさんに付いて行った。
こういう時は、客引きの歩くスピードが早い。他の客引きに取られないためだ。
ターミナルから数百メートル先の駐車場を奥に行くと、薄暗い建物の裏から宿の部屋へたどり着いた。
天井は低いものの、熱いシャワーと、白いシーツのベッドがあったので、贅沢は言えないラッキーな宿だろう。

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腹が減っていたので、ぼく達は飯を食べに雨の降る中、近所の食堂を探した。
まだ開いている店はいくつかあった。適当な店で麺とスープ餃子を注文した。
成都に比べると、あまり美味しくなくなったように感じる。そして値段が若干高くなった気がする。
成都では牛肉麺の小腕が6元とかだったのに、こちらでは12元と倍の値段だ。味は成都に比べると、麻辣と油が少なくあっさりとしている。
よく考えると、成都が安すぎるのかもしれない。

ぼく達2人は、真ん中に当たらないシャワーを浴びて、泥のようになって眠り込んだ。

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