台湾:ヒッチハイクで高雄→ヘンチュン→墾丁(ケンティン)への巻

「我想去南方」のサインを掲げたぼくは、南に向かってヒッチハイクを始めた。程なくして、一台の車が止まり、バイキングの小峠に似たおじさんから「どこまで行くんだ?」と尋ねられたので、墾丁(ケンティン)という南端の町に宿を予約していた場所をマップで指し記した。するとおじさんは、手を振り、行かない行かないという。そこで、イーティエンティエン(少し)OKというと、ついて来いと言ってくれた。助手席には奥さんが載っていて、スマホの翻訳を使ってしきりに話しかけてくれた。いくつかの場所で旦那さんは車から降りて、用を済ませていたようだ。そして、ヘンチュン行きのバスに乗れるターミナルで降ろしてくれ、270元渡され、チケット売り場の人に宜しく頼むと言うと、去っていった。どうやら、ここでヘンチュン行きのバスに乗れということだ。
何ともはや、有り難いのだが申し訳ない。が、有り難く受け取った。これが台湾人、日本人に親切説かと実感した。前にシンガポール人にも宿代を立て替えてもらったことがあった。中華系の人は親身なのだ。施しを行えば必ず自分に返ってくる。

バス停の周りには、大体安い食堂がある。日本語の上手なおじさんが、ニホン!!と嬉しそうに言ってくれる。ぼくは野菜天ぷら弁当を50元で買った。万頭も買ったが、やはり出来立てが美味しい。しばらくすると、ヘンチュン行きのバスが到着した。バスの誘導のおじさんは、手招きしてぼくを赤子のように誘ってくれた。バスは色んなバス停に止まるが、2時間半でヘンチュンに着くそうだ。しばし寝ていると、西に夕日が高く光る海が見えてきた。東にはゴツいむき出しの岩の山肌と、潮風で荒れた建物たち。

そして、たどり着いたのがヘンチュンの街。バスを降りると物凄い強烈な風!台風どころではない。軽く豚の角煮丼と豆腐の煮物を食堂で食べると、綺麗な奥さんが、杏仁豆腐のようなものに、おろしニンニクが乗ったものをサービスしてくれた。そしてまたヒッチハイクしようとした。すると止まってくれたのは、私服警官の車。前の座席に男性が二人、後ろに女性が一人、彼女は英語が達者だった。仕事で南部のリゾート地へ行くらしい。短い距離だったが、日本とは違って警官も優しい。そのリゾート地からはバスでケンティンまで行った。

ケンティンは観光地のようで、夕方から夜市で賑やかになる。台湾の夜市は日本の祭りの出店と同じく、やや値段が高い。肉やフルーツジュースや射的など、彼女から各地のしょうもない物を1つパクる事という使命が下ったが、しょうもなくもない、といって良いものでもない、微妙な物ばかり。とりあえず、安そうな食堂を見つけて食事したが、あまり美味しくなかった。観光地アルアルである。
宿は外れのほうにあり、清潔で新しくて、居心地良かった。

Leave a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください