លតឆា ロートチャー
大きな丸い鉄板に、何かの虫の幼虫に見間違えるこの3センチくらいの短くて茶色いうどん麺が山積みにされている。ぼくがお気に入りの食堂は、汚くて何軒かこのロートチャーという焼きうどん屋が並んでいて、どの店も1ドルで食べれる。目玉焼きを載せると確か0.5ドルだったと思う。モヤシとニラと鶏肉を一緒に炒める、若干タイのパッタイに似ているが、味は日本の、北九州の焼きうどんなのだ。勿論、ぼくは毎日食べていた。そして、人気のある店とそうで無い店の違いがわかるまでに通い詰めた。屋台だと50円ほどで食べれるらしいのだが、見つけることができなかった。
プノンペンでの食べ物はそんなに安く感じなかった。パブストリートという安宿街には、バケットサンドなどの屋台はあったが、レストランは高級で敷居がとても高かった。宿の近くには、質屋が多くあり、安い食堂はほどんど無かった。ホーチミンとはメニューの多さも、食堂の多さも随分と違ったがしょうがなかった。その代わり、少し歩くと大きな敷地に寺が多くあった。寺は昼間は門が開いていて、敷地内は車も通らないので安心して過ごせた。
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