田川:白糸の滝に浸かり弁城ダムでバス釣り

本日の気温は34℃、冷房の無い実家の二階は耐えられないほどの暑さになり、倉庫の中から汗だくでウェーダーとフローターを探し、池の中に浸かって避暑をしようと、かねてから体が欲していたバス釣りにやっと重い腰をあげた。

しかし、フローターでの釣りに欠かせないフィンガ見当たらない。倉庫の中で滝のように汗を流しながら、フローターは断念し、とにかく陸っぱりで、どこでも良いので愛車のリトルカブを走らせて風に当たった。

ベトナムやラオスの日差しと気温を思い出すほどに、この日の温度は高くて、木漏れ日と森林のヒヤッとする天然の冷気を浴びずにはいられなかった。

しかし、林道に入っても大して涼しく無いのは、気温が高すぎるからだろう。

ちょうど昼の12時、到着した福知山ダムは、梅雨と台風の雨の影響で満水になっていたが、見えている子バスはたくさん泳いでいるのだが、ポイントらしき木陰で竿を振るも、全く興味を示さない。

使用したのは、メガバスの小さなサスペンドと、ゲイリーの7”カットテール。

それもそのはず、山の中なのに立っているだけで汗が出てくるほど暑いのでは、活性も何もあったもんじゃ無い。

30分も経たずに諦めて、更に避暑地を探すためにバイクを走らせた。

なんとなく、導かれるままにたどり着いたのが、田川の上野焼釜の上流にある白糸の滝。

ここは落差15メートルほどの美しい水が流れ落ちる滝で有名であり、子供の頃から家族でよく訪れていた。

一番上の滝壺はそんなに広くは無いが、胸ぐらいの深さの浸かるにはちょうど良い温泉のように体を冷やせて、森林浴しながら瞑想できてリラックスできる。

雲一つないわけではなく、夏らしい入道雲が時折日差しを遮るが、夏の午後2時にはちょうど滝壺に陽が差し込んで、美しさと清涼感が捲き上がり、観光客がいなくなった隙に、履いていたレギンスと靴下を脱いでタンクトップとショートパンツだけになり、滝壺に入ってみた。

水温は、いつも体が悲鳴をあげるほど冷たいのだが、この日は全く冷たくなかった。それでも、何度も目を開けて潜ったり、温泉のように浸かっていると段々と冷えてくる。そして、日の当たる岩に寝転んで太陽をいっぱいに浴びて、濡れた服を乾かすと同時に必須ビタミンを生成する。

それは至福の瞬間で、太古から人や動物はこの心地よさと幸福感と気持ち良さを当たり前のように感じていたんだなと実感し、森と同化して行く自分の体を労っているような、ストレスが消滅していくようなイメージが湧き出てくる。

北九州の数少ない滝の中では、白糸の滝が昔から自分のお気に入りで、近く直方にも竜王峡の滝があるが、森が鬱蒼としているし滝壺の状態や雰囲気があまり好きでは無い。

しばらくの間、滝壺の横の岩に座ってボーッとしていると、タイのお土産のような柄のサルエル風なパンツを履いた奥さんと、旦那さんと、小学生ぐらいの女の子を連れた家族がやってきた。

ワタシはヒッピーの友達とよく滝で泳ぎに来ていたこともあり、ヒッピーかなと思ったが、渓流で上下真っ黒の服を着た旦那さんが滝壺まで登ってきたので、挨拶をすると、「ワタシハー、香港カラー着マシター、日本語話セナイデスー」と言う。

英語で少し話してみると、2週間前に福岡空港にやってきて2時間かけてレンタカーで田川に来たらしい。

娘が焼き物をしていて、上野焼を見に来たついでに白糸の滝を訪れたと言う。

泳ぐのを勧めたが寒いと断られた。奥さんはとても好意的で、流れる水を掬って顔を洗ったあと、こちらを見て笑顔を見せてくれた。

弁城ダム

全長約1km、透明度の高い福智山から流れてくる水を蓄えたダムであり、型は小さいが魚影の濃いダム。間違えても鯉を釣って持ち帰らないように。刺青の入った怖いおじさんから賠償金を請求されますよ。

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