ラオス:ルアンナムター →ノーンキャウへ

中国のモーハン国境からラオスへ再入国した私は、国境に停めてあったバイクを確認した。予想した通り、後部座席に括り付けてあった荷物は無事だった。

国境の警察や税関や軍人の居る中で盗みを働く輩は中国人にはいないだろうと踏んだのだ。そして、ラオス人のローカルな人たちは中国へ入国することはまず無いのだ。

何度かのキックで2週間ぶりに息を吹き返したエンジン快調で、分岐点であるルアンナムター に向けて走り出した。

中国の旧正月での休暇は長いようで、多くの中国人が、自家用車に乗って中国ナンバーのままラオスからタイ方面に行っているようだった。

北部の山岳地帯とはいえ、バイクを運転していると昼間はとても暑く、喉が渇き空腹になった。国境に近い北部ラオスには、中国語の食堂や、商店も多く、人民元も通用するようだ。

適当な中華食堂のドライブインへ入り駐車すると、6台ぐらいのイカついBMWのバイクが停まっていた。どれも高排気量で、カスタムの仕方が成金漢人丸出しな様子だった。その横に50ccのボロボロで汚れたバイクを停めると、なんともみすぼらしい。

食堂に入っていき、トイレを借り、メニューを見せてもらうと、一品は食べれそうな値段だった。するとその漢人バイカーたちが、手招きをして同じテーブルに座れと招いてくれ、カンボジアナンバーの私のバイクを見て驚いていた。

そしてたらふくご馳走になり、珍しい動物を見つけた小学生のように写真を撮られ、彼らはルアンパバーンに行くと言ってすっ飛んで行った。そんなにスピードを出して事故って死ななければ良いが・・・

いやしかし、大勢で食べる中国料理は美味かった・・・

ルアンナムター に辿り着くと、お馴染みになった宿、マニーチャンで一泊して次の目的地であるNong Khiaw(ノーンキャウ)へ向かった。

ノーンキャウはルアンナムター からウドムサイ方面に戻り、友達になったドイツ人と出会ったカフェから東へ進んだ小さな街で、欧米人のバックパッカーのお勧めだったので行ってみることにした。

ノーンキャウはナムウー川と国道1号線のジャンクションに位置する街で、ルアンパバーンとはナムウー川で結ばれている。

バスでのアクセスは、ルアンパバーン北行きターミナルから40,000Kip約4時間。ウドムサイから50,000Kip約3時間。

更に奥へ行くと、ドイツ人の住んでいるムアンゴーイという街があり、ムアンゴーイへは舗装された道路がないので、ナムウー川からボートで行かなければならない。

ノーンキャウからムアンゴーイへのボートは、25,000Kip約1時間。

川沿いの道は比較的緩やかで走りやすく、とても快適なドライブになった。

次第に山が険しくなり、大きな橋がある街へたどり着いた。そこがノーンキャウだった。

川沿いには多くのバンガローが立ち並び、川で泳いでいる白人もいる。そして毎度毎度の宿探しが始まった。

川沿いのバンガローを尋ねてみると、1バンガロー100,000Kip約1,300円だという。もっと安いのはないかと尋ねると、フランス人のおじさんも安い宿を探していたらしく、二人とも諦めた。

適当なカフェに入ってWi-Fiをゲットし、コーラを飲みながらBooking.comで宿を探していると、プール付きではなく、テント付きのプールという物件があったのだ。

あくまでプールがメインで、キャンプ(テントつき)できるよ的なところで、繁華街からは離れていたがバイクなので全然構わない。

繁華街から約2kmのところに見事な広くて水色に塗られたプールがあり、何人かの欧米人が泳いでいた。

プールサイドには藁葺きの小屋があり、そこにテントを張れるように貸してくれるのだ。屋根があるので日差しも気にならないし最高であった。

そして料金はプール代と宿泊代で一泊500円ほど。二日間滞在することにした。

ノーンキャウには街の中央に安いドミトリーも一軒あったのだが、街には一番安いドミトリーは一軒しかなく満杯だった。

早速、プールに浸かってみると、山からの水を利用しているらしく、この時期には日差しがないとちょっと冷たい。このプール、家族で経営していて自分たちの家の敷地にプールを作ったようで、家の前もセメントで綺麗に工事していた。

奥さんはシェイクや簡単な料理も出してくれる。子供達が遊んでいて、小学生ぐらいの男の子がものすごく長いゴム鉄砲を持ち出してきて驚いた。それで山鳥を撃つらしい。

プールサイドには、日光浴用のビーチベッドがあり、サングラスをして上半身裸になって日光浴していると、ビキニの白人の二人と、スパニッシュ系の一人のグループがいて「最高だねココ」「ええ、最高だわ」みたいな会話をしたりした。

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