12月1日
パッキングリストの通りに、ザックに詰める物を手に入れる日々が終わる時が来た。
明日の朝8時半のフライトへ向けた最小限のパッキングと、部屋の整理が終わりつつあった。近所の電気店にザックを担いで重量を測りに行った。ザックを体重計に乗せると、約4キロ。サブバッグを合わせても5キロにも満たない。エアアジアの重量制限は機内持ち込み荷物と、パソコンバッグ合わせて7キロとなっている。3キロ分返金してほしい所だ。
原付バイクの燃料コックをOFFにして、エンジンをかけ、アイドリングして放っておくと、15分ほどでキャブレターの中のガソリンが無くなり、長期保管しても良いらしい。ガソリンタンクも結露対策で満タンにするべきだと。天気予報は雨だったが、予報通りに激しい雨が降り出した。雨が降る前にバイクにカバーをかけてビニール紐で括って良かった。あとは今着ているものを洗濯して、干したまま出かける。
早朝の便なので、10キロある駅の始発に間に合わなければならない。歩いて行こうと思ったが、雨なので父親に送ってもらうことにした。餞別を期待する。今回はATMでもキャッシングではなく、現金の両替にしてみる。ATMはそのATMの使用料が800円から1000円することもある。更にクレジット会社から3パーセントほどの金利が取られるからだ。
今回の航空会社はエアアジアで、福岡空港からバンコク、ドンムアン空港まで、片道1万円のチケットを手に入れることができた。日付にこだわらないので、安い日を選ぶことができる。
12月2日
朝4時10分に起床し、燃えるゴミをまとめ、 布団をたたみ、父親と雨の降る中駅に向かって出かけた。
真っ暗で小雨がパラつく小さな駅は不気味で、コンビニの前で降ろしてもらい、父親に礼を言って別れた。コンビニで炭酸水と豆菓子を買い、博多駅まで1130円の切符を買ってホームでチビチビと菓子と炭酸水を腹に入れる。駅員もいない無人のホームもまた何とも寂しく冷たく、駅の外にはゴミ処理場が見える風景がまた映画の一コマのように徹底した芸術がそこにあった。ひとり、ひとりと始発の到着する時間になるに連れて人がホームに集まってきた。そして、列車が到着し乗り込む。向かい合わせの長椅子にはポツリポツリと人がまばらに乗っていて、予想通りに座ることができた。予想外だったのは、各駅を止まるたびに人が増えていくことだった。博多駅近くになる頃には、となりの人に触れるほど挟まれて、身動きできない状態に。前には人は立っていなかったが、70パーセントの乗車率に驚いた。中年の男性が多く、皆マスクをしていて、眉間にしわを寄せた難しい顔をした人や、覇気のない顔をして暗い服を纏った人が殆どだった。これが社会のルールを守った姿なのか。余りにも寂しく冷たく薄暗く、正に機械の歯車と言える。始発だから辛いのか、6時半に博多駅に着いて、それから2時間かけて会社に行くのだろうか。多分そうだろう。毎日そんな生活をしていたら、朝は暗くもなるかもしれない。身動きができずに、意外にも無臭の彼らに囲まれて、心地悪くはなかった。少しでも嫌な臭いがすると、そこから脱出したくなるなのだが、ただ酸素が薄い気がして息が苦しかった。スマホを見ている人は少ない。ほとんどの人が寝ている。博多駅に着くや否や、走るつもりだったが、我先にと走る人たちに圧倒され、前の人たちに立ち塞がれて進めない。改札を通ると一目散に早歩きで、博多駅バスターミナルの表示を見ながら、迷うことなく7分後のバスに乗らなければならない。事前に地図で見ていて予想した通り、それは上手くいった。乗り場の番号まで調べていたので、バスに乗る列に並ぶことができた。
スムーズにバスに乗り込み、小銭を即両替して1番前の席に座った。約15分で福岡空港国際線ターミナルに到着した。予定通り、搭乗前1時間55分にエアアジアのチェックインカウンターに並ぶことができた。
前にムスリムの小柄な女性がいて、「Donmuan?」と尋ねたら、そうだと言った。
「あなたはどこへ行くの?」
「マレーシアよ」
「バンコクで乗り換え?」
「いや、直行よ」
「あれ?この列はバンコク行きじゃないの?」
「エアアジアでしょ?じゃあ同じ列じゃない?」
「ちょっと聞いてくる」
と言って、日本人の係員に尋ねると、長蛇の列ではない、となりの少ない列の方がバンコク行きだった。なるほど、クアラルンプール行きはムスリムが多い。バンコク行きは日本人が多く、少しのタイ人が並んでいる。
チェックインカウンターに入るゲートでは、預け荷物のX線検査があるが、機内持ち込み荷物だけの場合は、当然だが検査をスルーできる。
待つこと数分、機内持ち込み荷物のサイズや重量のチェックをすることなく、チェックインが完了した。窓際が空いてないかと尋ねると、有料だと言うので断った。日本や韓国や台湾のLCCの機内持ち込み手荷物のサイズや重量チェックは厳しかったので、第一難関だと思っていたが、ノーチェックなのは驚いた。帰りのチケットを持っているか聞かれたが、ミャンマーにバスで行くと言うと納得された。
第二関門は、出国手続きである機内持ち込み手荷物のX線検査と、金属探知機によるボディチェックだ。ゲート前にはかなりの人が並び、30分ほど待っただろうか。小銭を無くすために1階のコンビニに行くのを忘れた。ゲートの前には色んな警告が書かれていて、英語と日本語で「液体をカバンに入れてませんか?」と一人一人に尋ねていた。警告板には、ペットボトルや、化粧用のボトル、スプレー缶、刃物などがあり、過去にいつも小さなビクトリノックスのナイフがX線で見つかり、面倒なことに預け荷物としてチェックインカウンターに戻らされる事が何度もあった。なので今回は刃物は一切持っていない。が、液体は少量だがたくさん鞄に入っていた。保湿用のローション、潤滑ローション、日焼け止めローション、虫除けスプレー、虫除けローション、消毒用イソジン。シャンプーとコンディショナー。これら全てが没収されるととても困る。また預け荷物か…と思いながら荷物や上着をカゴに入れて機械に通す。出てきた荷物を取り、検査を後にする。
やった!通った!少量だからだろうか。明らかに大きなものが対象なのだろうか。確か100ml以下というのは、共通していると認識していた。そして、出国審査の最新の設備に驚いた。「日本のパスポートをお持ちの方はこちらでーす」と案内され、数台並んだ白くて滑らかな機械の前に立ち、ガラス面に写真のあるページを乗せると、大きな画面に自分が映し出され、写真を撮られると終了する。そのまま、いつもの人力窓口はスルーすることができて感動し、思わず外から写真を撮った。
いつも、その出国審査を完了した先にある、華やかな明るさの香水の香りが漂うDuty Freeが、様々なテストに合格した自分を祝福してくれているような気にさせてくれる。何も買わないのに、高級な気分を味わうために免税店に入ってみた。
クリスチャンディオールの香水なんか嗅いでみた。DIORは昔から香水が好きで、ファッションも自分好みなクラッシックな趣で好きだ。
福岡税関の実績と犯罪防止の威嚇(社会悪物品隠匿の手口)
韓国の空港の方が面白いが、福岡空港にもこういった犯罪防止のための見せしめ的な、レストランの食品サンプルのような隠匿サンプルがあったとは、今まで気がつかなかった。
まな板は持って行って持ち帰ったという設定だったのか、どう見ても日本のまな板だが。。。
推奨するわけではないが、麻薬をバレずに持って帰る方法を考えてみた
チェックインバゲージ(機内持ち込みではなく預け手荷物)は絶対にNG
あなたの麻薬の匂いは2週間は消えません。優秀な警察犬が大麻や覚せい剤の匂いを嗅ぎ分けるために、預けて荷物受け取りロータリーの奥で、クンクンと一つ一つの荷物を嗅いでいます。警察犬からの検査を逃れるために機内持ち込みの手荷物の中に入れましょう。そして念のために2週間は旅先での麻薬は使用、所持しないようにしましょう。
税関を通る時に挙動不審は禁物
当然の事だけど一番難しい事でしょう。税関職員はあなたの挙動、目の動き、落ち着き具合、顔色など総合的に判断して「怪しい」と思われれば、レントゲンまで撮って隅々まで検査します。大麻は0.1グラム以下の所持であれば、1ヶ月ほど取り調べで拘留されますが不起訴(裁判に持ち込まれない。前科が付かない。即釈放。つまり無罪)になる確率が高いのです。まずは少量の大麻で度胸と慣れを身につけましょう。そして徐々に量を増やしていきましょう。
福岡空港にLCC用の待合所が増設
搭乗ゲートに向かうと、やはり安いチケットは1番端っこで、しかもLCC客用に別胸が空港に増設されていた。一旦外に出て、新しくて天井の若干高いそのスペースには、喫煙所やトイレや、バー、カフェ、土産物屋など種類は少ないものの、揃っていて、小銭を無くすために110円のチョコレートを買った。
エアアジアのロゴとカラーは前から好きで、初めてその大きなスクリプト風なフォントでAirAsia.comと書かれた機体に乗ることができた。いつもより時間を持て余すことなく、スムーズに機内まで行くことができた。勿論LCCはバスで機体まで行くことになる。
座席の指定が有料な訳がわかった。そのエアバスは、近所に行くよりも一回り大きく、3列3列3列のシートだったので、通路側が一番良い座席だった。そして、バンコクまでの飛行時間を甘く見ていた。8時半に出発して12時に到着だから、3時間半のフライトだと勘違いしていた。到着時刻は現地時間の12時だからタイと日本の時差、2時間を入れると5時間半の飛行時間となる。なので、この日記を書いているのだが、となりの若い日本人は、離陸前から寝ていて、一度も起きないから凄い。配られた出国審査カードもテーブルを留めるフックに引っかけられたままだ。
豆菓子とチョコレートを食べたが、機内食のカートが通ると匂いで胃に何か入れろと警告音が鳴り出した。足元のメニューを見てみると、四角いアルミの皿に入った機内食はどれも220パーツ。ということは、日本円で800円ほど。それは余りにも高い。よし、我慢しようとCAにあと何分で到着するか尋ねると4時間だと言う。よ、よ、四時間!!??その時初めて時差分に気づいたのだった。
メニューに日清のカップラーメントムヤム味が80パーツなのを見つけてCAに有無を尋ねると有ると言う。日本円で払えるか尋ねると、1000円で270パーツに変えれると言う。今日のレートが1000円で275.66パーツだから、2パーセントの手数料となる。1000円で20円の手数料なのだ。昨日一生懸命ドンムアン空港の両替所の安いところを調べたのは無駄になった。カップ麺は約303円。それで我慢してドンムアン空港のコンビニでホットドッグを食べよう!と決めた。ついでにあと1000円を両替してもらった。これで両替所を探すストレスから解放された。
結局、5時間半の飛行時間を、ゲームや映画のあるモニターも無く(あったところで、すぐに飽きるのだが)暇を持て余しながら、ウツラウツラとしながら到着時刻が近づいて来た。ザックの奥に入ったペンを取り出したくないので、CAにペンを借りて出国カードを急いで記入し、気流が乱れてフワフワとしながら降下していく機体が三半規管に心地よく、緩やかな着陸衝撃でドンムアン空港の滑走路に侵入した。
皆、待ちくたびれた様子で、シートベルトを外す音が機内に鳴り響いた。ドンムアン空港では、バスに乗ることなく、直接ターミナルへ行けるが端の方らしく、かなり歩かされた。それもいつもの事だ。
驚いたのは入国審査の列が無いことで、そんな光景は久しく見てなかった。いつも入国審査といえば、どこの国も長蛇の列で、一時間以上待たされることもあると言うのに、やはり国際線がLCCだけだからか。思わず係員に「No line!!」と驚きを表現してしまった。
そして、全く関与せず、X線の機械が置いてあるが使わない税関を通り抜け、外に出た。
ドンムアン空港は、ちょっと薄暗く、いかにも国内線の小さな空港らしさがあり、端から端までも距離がなく、Wi-fiもGoogleのよくわからないWi-fiを使うことができた。
そして、ゲートの外に出るとすぐに何個もの両替所があり、「手数料は無い!同じレート」と書かれたカードを箱の中からフリフリして蟻地獄のように日本人観光客を招いていた。そのレートはとても悪く、1000円で250パーツしか貰えない、4パーセントの手数料を取られるのだ。たしかに空港内のカラフルな両替屋はそのレートだったが、飛行機の中の方が断然良心的なので、安宿街か下町に行く交通費くらいなら、絶対飛行機の中で両替してもらおう!
昼に到着したので時間はたっぷりあった。インフォメーションでバス乗り場を尋ねると出口1から出て右に曲がってファミリーマートの前だという。空港の端まで行ったが右に曲がる道が見当たらない。屯していた警備員に尋ねると、「そりゃ空港の外だ!まっすぐ行って、左に曲がったらファミリーマートがあるからそこだ!」なるほど、ファミマは共通している。空港へのターミナルのような車道を通りつつ、左へ曲がるところがあった。そしてファミリーマートを発見!
思わず入って、est colaなるものを10パーツ約36円で買い、先にあるバス停で、若い女性に携帯を見せて尋ねてみた。その女性はすぐに理解したようで、「あ、あれよ!乗りましょう!」と、言われるままに乗りんだ。横並びの席に座り、英語で会話が始まった。彼女は歯科へ矯正のメンテに行くところだった。空港の近くに住んでいて、ちかくでOLをしているらしい。冬に憧れていて雪を見たいし、スキーをしたいと言っていた。盛り上がったようなので、友達になろう!と言うと、オッケーだと言う。携帯にはLINEのアイコンが見えたので、じゃあLINEで繋がろうとするが、LINEはもう一つの携帯からじゃないと繋がらないらしい。なのでfacebookを立ち上げてもらって、自分を検索して申請ボタンを押した。そして、別れ際に握手をして、また会おうと言って先にバスを降りた。名残惜しさを残しつつ、MRTの駅に向かい、Google マップのナビゲート通りに進んだ。地下鉄であるMRTは地下街があり、エアコンも効いていて快適だ。出店も何件かあって、フードコートになっていた。当然空腹だったので、いくつものトレイにオカズが入った外人にもわかりやすい。
ご飯とオカズ何品かを選べるタイプで、三品選び、50パーツ支払った。後でわかったが、市場では更に安く量も多く買えるのだった。50パーツは180円。少々足りないご飯の量だった。生春巻き40パーツも買おうか悩んだが我慢した。皮のついた豚の角煮は、八角がスパイスで使われているようだ。野菜炒めも中国の味がする。夢中で口に入れ、味を確かめるのを忘れるほどだった。適度に満腹になったので、ゆっくりと辺りを見て回った。お洒落なカフェやレストランが立ち並ぶ地下街。そのフランチャイズの名前が前回タイに来た時を思い出して記憶に新しい。
やっとMRTに乗り込み、日本の始発とは全く違う、明るくて楽しげな車内の雰囲気を味わえた。なぜ皆あんな日本に行きたがるのだろう。MRTを降り、次にARLという空港モノレールのようなのに乗り換える。歩く事数分、高い場所にある線路めがけて、およそ入り口らしくない階段を登り、ドアを開けると、広い駅に出た。そして、一駅分の切符を買う。このARLはエアポートレイルトレインの略だろうか、スクンビット地区からスワンナプーム空港までダイレクトに行けるのだ。ドンムアンからスクンビットに行こうとするから乗り継ぎ乗り継ぎになってしまう。遠回りは色々な場所を見れて楽しいのだが。結局交通費の合計が68パーツ285円かかった。あれだけ乗り継いで285円は安い。予約していた宿に向かう途中に営業が終わった市場を発見!やはり市場は心が躍る。そして路地にの中を地図は指している。古い住宅のビルが立ち並ぶ一画の中に目的地の宿、バンコクコミューンがあった。一階には卓球台があり、小さなテーブルが何個かあるだけで、ミニマルすぎる。そしてスタッフが誰もいない。二階に受付があるのかと登ってみるが、部屋があるだけで、三階は更にスタッフの洗濯物が干してある。一階に戻ると、一人の男性が降りてきて、「今スタッフがいないからLINEしてやる」と言う。彼にパスポートの写真とスタンプとアゴダの予約メールを見せ、LINEを通してオーナーらしき人からOKがもらえた。案内されたのは先程覗いた真っ暗な部屋で、ベッドは東南アジアでよく見られる鉄を溶接して枠組みを作ったタイプで、シーツは真っ白、マットは程よく硬く、四方に化繊のカーテンがあり仕切られる。ゲストは少なくて、四つある二段ベッドの上の段には一人しか居ない。南京虫のチェックをしたが居ないようだ。これが木製のベッドだと要注意。南京虫がいる形跡は墨をこぼしたような星形の黒い点々の糞の跡が目印だ。安宿では前回多く見られ悩まされた。特にエアコンのない陽の当たらない部屋が要注意で、昼間からベッドの上を闊歩している事もある。私がこの宿に来た時には全員男性で、エジプト人の長期滞在者、中国ジーリンの人、日本人二人、あともう一人はまだ顔を合わせていないが、計6人が滞在していると思う。各部屋にはアロマのお香が置いてあり、良い匂いがするのが女性心をくすぐり、タイの都市部ならではの配慮。各部屋に虫除けスプレーもある。ホットシャワーは出ないが問題ではなかった。水温は高いので、髪を洗っていると冷たく感じなくなり、ホットシャワーだと逆に気持ち悪いだろう。蚊は外にも中にも多くなく、まだ刺されていない。チェンマイは蚊の数が酷かった。一階には簡単な自炊設備があり、冷蔵庫には冷たいフリーの水が入ったボトルがいくつもある。初見はボロくて酷いなと感じたが、滞在してみると、初見がキレイでお洒落な宿だと、落ち度が目立ち、汚いなと感じる事が多いが、最初が汚いと感じると、あとで清潔さが目立ってくる。それは五つ星のホテルでも同じくアラを探してしまうものだ。スタッフは親切どころか、全く干渉しない、いや、他の仕事をしていて干渉できないところがまた良し。エアコンのスイッチを入れる時間なども制限していない(チェンマイでは、昼間はエアコンoffにされていた) 。宿の周辺には、100円あれば持ち帰って食べれる朝市と夜市があり、食堂はどこも40パーツで座って食べれる。宿の両隣も食堂であり40パーツで食べれる。冷たい水の他、タイの名物ネスカフェスティックもあり。一つ残念なのが、洗面台がないので洗濯するならユニットバスのシャワーの下の床で足で踏みながら洗濯するか、近所の24時間洗濯機20パーツを使うことになる。洗濯物干すのは、ベッドの柱に干す事ができる。せっかく用意してきたランドリーロープの吸盤は、凸凹のベッドの枠にはくっつかないし、フックをかける場所もなかった。何より、部屋に入って下水やトイレの匂いがせず、アロマの香りがするのが気に入った。一泊311円にしては文句なしの流石大都会の宿だと感じた。スワンナプーム空港へアクセスするなら是非お勧めしたい宿だ。宿でWi-Fiをゲットできたので、早速facebookを開いてみると、バス停で出会ったシュガーと名乗る子からの申請が来ていない。まさか怪しいと感じて申請を取り消したのか。たしかに真面目そうな彼女の立場になると僕はとても怪しいしエロすぎて、申請を取り消すだろう。きっと彼女は、念のために申請ボタンをもう一度押してしまって、取り消された事になってしまったんだと、ポジティブに考える事にした。
まずは荷物を置いて、靴下を履き変え、外を散策することにした。移動したので、汗をかいて気持ちが悪く、サンダルやTシャツが欲しい。近所の商店の店先で鏡を見ながら手入れをしているオバちゃんを発見。気安く声をかけてみると、白髪を抜いていたらしい。オバちゃんの片言の英語では、歳は53歳だと言う。外見に気を配り、化粧をしていて、分厚い唇は濃いピンク色になっている。体型はポッチャリしていて、娼婦のようなオーラを出している彼女にセクシーさを感じてしまった。そのまだまだ欲求がある様子をまとめて、「可愛い」と伝えると、照れて笑いながら嬉しそうに、まるでティーンのように更に可愛いく振る舞ってくれて、彼女の股間から発している周波数と枯れそうになっているが絞り出している甘い匂いを、僕の五感がキャッチして脳へ行き、股間が反応した。話していると日本に行った事があるという息子が出てきて、ママはシングルだと言われた。ママは更に照れだして、もうセックスが始まったかのような反応になっていた。あまりにも発情してしまった自分が恥ずかしいのか、奥に引っ込んでしまったので、また来るね!と言って、散策を続けることにした。
宿からスクンビット方面に行くと、ちょっとした夜の市場が始まっていた。フルーツや炒め物、煮物、ラオスのラープのようなオカズや、カンボジアに近いからか、水分が多いカンボジアで見かけたような煮物が多かった。パッタイやソムタムは見かけなかった。他にはガイヤーンや、焼き魚、昆虫佃煮や、衣類など。27パーツ100円を基準に上限を決め、ジャスミンライス7パーツ分(茶碗2杯分)と、色が鮮やかな小茄子と鶏肉とバジルのグリーンカレー20パーツを買った。そして帰り際に出店の靴屋で、60パーツのシンプルなサンダルを購入。早速履き替えてみると、「ああ、これだ!」と、それまで履いていて蒸れたコンバースを捨てたくなった。サンダルは涼しくて履きやすくて、暑い国には良いのだが、足が乾燥して踵がヒビ割れるし、蚊に刺されるという欠点がある。なのでコンバースのローカットと靴下を四つも持ってきたのだが、歩くと蒸れるし、脱ぎ履きし難いし、重いし、そういえば日本でもあまり履くことがない。サンダルにして、保湿ローションを塗って、虫除け塗って、日焼けは無視しようとなりつつある。そうなると、ザックには入らない、重くて既にボロボロのコンバースは捨てるか、この宿に靴下と一緒に預けるか、迷っている。靴をレジ袋に入れて持ち歩くのは格好悪いし邪魔すぎる。まあ、あとで考えよう。宿に帰って、皿にジャスミンライスを盛り、グリーンカレーをドバッとぶっ掛ける。ライスはまだ暖かく、グリーンカレーはそんなに辛くなく食べやすい。新鮮なバジルリーフが爽やかアクセントになってラオスのうどんを思い出した。やはりタイカレーはそこそこ美味いが、とびきり美味くはない。実は酸っぱいスープのトムヤムクンも苦手で、タイ料理で好きなのはカオマンガイと、カオパット、パッタイぐらいだろうか。市場にはどれも見当たらなく、カンボジアやラオス料理に似ていた。夕食を食べ終えて、シャワーし、洗濯も一緒にする。ホットシャワーではないが、髪を洗っていると、冷たさが気にならなくなった。洗濯は洗面台がなく、ユニットバスなので床でするのに抵抗があったが、体を洗って床を流したので良しとする。床に洗濯物を置いて、シャワーで濡らし、バスルームにある植物物語をかけ、脚で炒め物をするように踏みつけ、裏返しを繰り返すと、腕でするより楽だ。すすぎにもう一度シャワーの水を含ませ、踏んで脱水する。最後は手で絞ってできあがり。宿のハンガーでやカーテンレールを使ってベッドの周りに洗濯物を干すと、旅に来てることを実感する。エアコンが寒すぎて中々寝付けなかった。
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